私は「マグ名刺」という一風変わった名刺を製作・販売しています。マグネットの名刺なので広告のように貼って使うもので、名刺のデザインも宣伝を目的としたものが多いです。一般的な名刺のサイズは91×55mmという、手のひらにも収まる小さなサイズ。バナーは広告の中で最も小さなデザインということで、「小さなサイズの広告デザイン」という共通点から、マグ名刺のデザインに活かせるのではないかと思い、こちらの本を購入しました。
PART1からPART7まで大きく7つの章に分けられており、PART1は基本、PART2~7が応用の内容になっています。
PART1では「伝わるバナーってどう作るの?」と題して「メリハリ」「フォント」「レイアウト」などデザインの8つの基本がNG例とOK例を見比べることで分かりやすく学べます。デザインのポイントの解説もあり、バナーデザインに限らず、デザイン初心者の方におすすめの内容です。
PART2からPART7では「レイアウトのコツ」「文字の見せ方」「グルーピング術」など、バナーデザインに役立つデザインの工夫やテクニックが、同じ素材を使ったビフォーアフターの作例で学べます。なぜこのデザインが目を引くのか、ということを論理的に解説されており、とても勉強になりました。「バナーお題」として、そのバナー広告のターゲットやクライアントからの要望などの制作背景も書かれているため、豊富な作例はどれもリアルで説得力があります。
「野暮ったい印象から抜け出すコツ」「飲食店の広告でよく使うテクニック」「写真が目立たない時は」など、どんな時に使えるテクニックなのか見出しの上に書いてあるので、デザインに悩んだときにパラパラめくってアイデアを探すのにも便利だと思います。
本書の発売は2022年2月ですが、2年以上経った今でもAmazonの売れ筋ランキング「Webデザイン」カテゴリーで上位に表示されている良著です。
「バナーデザインのきほん」とありますが、チラシやブログのアイキャッチ・インスタグラムの表紙画像にも使えそうな、パッと見て伝わる・目を引くデザインのテクニックが盛りだくさんの内容です。
「パッと見て伝わるバナーデザインをつくりたい」「デザインの基礎から応用まで学びたい」「バナー広告のデザイン例をたくさん見たい」そんなあなたは、こちらの本を検討してみてはいかがでしょうか。